グッチー

TOKYO!のグッチーのレビュー・感想・評価

TOKYO!(2008年製作の映画)
4.0
アマゾンプライムでたまたま見つけたので、カラックス監督の「メルド」を久しぶりに見ようと思い鑑賞しました。

東京を舞台に3作品のオムニバス形式になっていますが、どの作品も面白く、久しぶりにみても素晴らしい作品だなぁと思いました。
(ふと、最近はこういうオムニバス作品ってあんまりみなくなったなぁと思いました)

1本目のゴンドリー監督の「インテリアデザイン」は、なんの取り柄もない女の子がある日突然椅子になってしまうというような話で、個人的には安部公房とかの文学に通じるような感じで、好きでした。
町を歩いているときに、段々と椅子に変身していく感じが、印象的な作品です。

2本目がカラックス監督の「メルド」で、ゴジラのテーマをバックに東京のストリートを荒らしまくる謎の怪人が主人公の作品です。
メルドの死刑について、肯定と否定で対立する国民など、現代の二極化する世論を先取りするような展開で、そこも面白いところだったと思います。

最後がポン·ジュノ監督の「シェイキング東京」で、前の2作品が独特すぎて、この作品の印象が薄く感じますが、10年間引きこもっていた男の前に女神が現れるみたいな話で、整った静謐な世界観が一気に崩れていく感じが、さすがの表現だなぁという印象でした。

豪華な監督陣で、どの作品も面白いので、時間があるときに1本みたいな感じでも楽しめる作品になっているため、気になるものだけでもチェックする価値はあると思います。
グッチー

グッチー