ごまだんご

スカイ・ハイのごまだんごのレビュー・感想・評価

スカイ・ハイ(2005年製作の映画)
3.4
ヒーロー成長物語と学園モノを組み合わせた作品として、とても完成度が高い。噂には聞いていたんですけど、本当にディズニー版の“僕のヒーローアカデミア”みたいな感じ。主人公が能力を持たない少年で、スーパーヒーローを育成する高校に入学するというメインプロット。ライバルは炎を使い、先生は大声を出します。本当にそっくり。
家族全員がスーパーヒーローという構図はまさに“Mr.インクレディブル”ですよね。今作はこれに青春物語をがっちりくっつけたって感じでした。ヒーローの脇を固めるサイドキック組の生徒たちは個性が強くて愛嬌のあるキャラクターばかり。そんな彼らにフォーカスが当たっている物語な時点で着地点は想像つくのですが、最後は安定して感動できました。これは流石ディズニーって感じで。理想的で型にはまっているんだけど、平均以上の楽しさを提供してくれます。
各能力を活用した戦闘は新鮮で楽しかったです。超能力を活かした生徒同士の連携アクションが最高に楽しい。これこそが超能力ヒーロー作品の醍醐味ですよ。
役に立たないだろって思われていた超能力を持った生徒が凄く大切な場面で活躍したりもして。こんな感じで、普段誰からも必要とされていない人生であっても、いつかどこかで輝き活躍することができる。認めてくれる人が現れる。このシーンを見たときにそう勝手に感じて。自分が輝ける場所っていうのは今後の人生で絶対にやってくるんだって思わせてくれるというか。元気を貰えます。良い映画です。
あえて欠点を挙げるとすれば、普通だったら2つの映画に分けるような展開が1作で語られるので、ごちゃごちゃしている印象があります。よくいえばテンポが良い、悪く言えば雑という印象でしょうか。もう少しだけ各キャラクターの感情面での掘り下げを徹底していれば大好きな作品になっていたと思います。
王道で楽しい。ストレートな作風で、映画作りの基礎を学べるような作品でした。
ごまだんご

ごまだんご