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女囚さそり 701号怨み節のNoveのレビュー・感想・評価

女囚さそり 701号怨み節(1973年製作の映画)
3.4
梶芽衣子のさそりシリーズ4作目であり、最後となる。
監督が変わったため、作風もかなり違ったものになっている。
学生運動家だった田村正和に助けられ、信じられる男との出逢い。
お互いに警察への怨みは募られている。
執拗に追う刑事に細川俊之。
洗練された感じはするが、3作までの屈辱に耐え抜く、さそりの怖さは影を潜める。
やはり裏切られることによる怨み節だが、その動機づけも弱い。
セリフがほんとんどなく、黒ずくめのコスチューム、鋭い視線も健在ではあるが、怖いほどに何者にも屈しない意思と、妖艶さの影にある美しさに少し陰りを感じてしまう。
しかし、梶芽衣子のさそりは、時代が経つほどに価値は上がっていることは間違いない。
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