らんらん

山鳩のらんらんのレビュー・感想・評価

山鳩(1957年製作の映画)
4.0
簡単なあらすじ書くと

ひどい環境のお店から逃げ出した岡田茉莉子が、山奥の老駅長さん森繁久彌に拾われて一緒に生活をしていくうちに、、、
っていうお話、ストーリー自体はそんな大したこと起きない
ど田舎の山奥の駅を舞台に、素朴で温かみのある物語って感じです
加藤茶を思い出すような年の差カップルのお話でなんと子供まで授かっちゃいます!

新文芸坐の鉄道映画特集で「喜劇 各駅停車」に続いて鑑賞
同じ東宝作品で、メインの森繁久彌、岡田茉莉子以外にも佐原健二、左卜全が両方とも出ています(あとから思い出す時混乱するー!)

この映画で一番良かったのは岡田茉莉子!
最初の方はこれは岡田茉莉子のアイドル映画か!?ってくらい凄かった
明るく元気でるんるんしながら走る姿がかわいらしく、方言全開なのもなんか萌える
可愛らしさという点では見てきた中でもベストに近いと思う

岡田茉莉子は親身に世話してくれる森繁久彌に想いを寄せていくんだけど、森繁久彌は一切手を出さず父親代わりを装うの
ホントは岡田茉莉子の入浴シーンを覗いちゃうことからも異性として意識してるんだけど、30は離れている年の差から諦めちゃってたり
そんな森繁久彌の煮え切らなさに岡田茉莉子はモンモンしちゃって他の男達と間違いを起こしちゃったの、とか言ってるけどそこは納得できないw いやいやそうなるか?と

その後結婚して岡田茉莉子がおめでたになっても、その時期が微妙に早くてほんとに俺の子か?とか
いざ産まれるってときにど田舎過ぎて産婆さんが到着しなくてヤキモキしたり、で代わりに来るのが怪しい教祖三好栄子、苦しむ岡田茉莉子の前で太鼓を叩き、怪しげな踊りと祈祷をする強烈キャラクター

本作の舞台となる電車は草軽電鉄なるものらしく、その車両も含め珍しかった
全く鉄道関連には興味ないんだけど、田舎を舞台にしたのどかさが好き
この田舎ではムジナがいるらしく、ホントに化かすと信じられていたり
森繁久彌がうっかり脱線事故の原因を作っても怒鳴られるだけで済んでたりと、おおらかだなーって

追記
劇中ドラム缶風呂で入浴する岡田茉莉子が口ずさむ歌が気になって調べたところ
「愛ちゃんはお嫁に」って歌らしい、愛ちゃんブームとか聞いたことないけど当時流行ったんでしょうね
ちょっと口ずさむ程度じゃなくしっかりとした声でほぼフルに歌い上げる岡田茉莉子が印象に残る
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