キモサベ

愛のお荷物のキモサベのレビュー・感想・評価

愛のお荷物(1955年製作の映画)
3.0
ベビーブーム、政府も“人口抑制策”に頭を痛めているところ
が、政策を推し進める当の厚生大臣のおうちでも・・・というお話

感想です
こりゃ役者さんも大変だぁ
人(役者)は多い、場面は多い、台詞は多い、しかも早口・・・と、自分には感じられました
これは、同じ川島雄三監督作品「幕末太陽傳」(57年)からも感じたところです

作品的には世相風刺、どこか悠長に構えてる国を皮肉っているようです・・・“いつの時代も”です

助監督さんに今村昌平の名が出ていますので、時代を感じます
・・・こうして昔の作品を観ていると、色々発見があって楽しいです
例えば劇中、お爺ちゃん役の東野英治郎(初代水戸黄門様です)が、趣味のカメラで家族写真を撮っているシーン
1分間で写真が出来ると自慢しているのは、“ポラロイドカメラ”です・・・さぞ高価だったでしょう

話を元に戻しましょう
あっちもおめでた、こっちもおめでた・・・何組もの男女の“おめでた”にまつわるドラマを、これだけテンポよくまとめ上げる
これはもう川島監督(脚本)の手腕以外の何ものでもないでしょう

調べると、川島監督は松竹から日活へ、51本の作品を製作しましたが、わずか45歳で亡くなられたそうです
DVDの作品集(あるかどうか知りませんが・・・)でも買わない限り、中々お目にかかる機会は少なそうで、残念です
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