このレビューはネタバレを含みます
すごい作品に出会った。原作は安部公房、監督は勅使河原宏。この時代の白黒映画でまさかワンシチュエーションスリラーを見せられるとは思いも寄らず驚いた。
1度入ったが最後、決して抜け出すことの出来ない穴に女が1人で住んでいる気持ち悪さ、部落の住人達は性根が腐っている、、
主人公はいずれ助けに来ると余裕をかますが何月経っても助けは来ず、ただただ見つけられないだけと思っていながらも良好だと思っていた人間関係が薄いものだったのかもと突き付けられるのがジワジワ辛い。
貯水の仕組みを知り、探究したくなる研究者気質が仇となり中々逃げれないが元はと言えば昆虫採集でこんな所まで来て罠にハマっているので全く学んでないのがカラス以下の間抜けに見えた。終わり方は世にも奇妙な物語風でラストの失踪届のカットはそこで失踪三部作なのを思い出し鳥肌がたった。