紫のみなと

風と共に去りぬの紫のみなとのレビュー・感想・評価

風と共に去りぬ(1939年製作の映画)
4.5
映画好きの父の隣で一緒にビデオ鑑賞していた幼い頃、いつも不機嫌なスカーレットよりマリア様のようなメラニーの方が安心できた。怒り狂ったバトラーがスカーレットを担いで長い階段を昇った二階で何が起こったかも分からなかった。歳毎に見直していくうちビビアンリーの類稀な美しさやその女優にかけた生涯も重ね合わせ、スカーレットが大好きになる。愛するアシュレーの子を身籠ったメラニーの出産を取り仕切り、砲弾の中連れてタラまで逃げるなんてことは並の女に出来ることじゃない。良し悪しは別として、父の残した土地に行きていこうとするスカーレットの強さは、困難にぶつかった時、思い出して自分を奮い立たせるロールモデルの一つとなった。
女性としてはスカーレットの衣裳でどれが1番好きか観る楽しみもあると思う。私はなんと言ってもアシュレーの誕生日会で着ていた真紅のドレス。場面の緊張感とアクセサリーも相まって完璧な美しさ。