まき

風と共に去りぬのまきのネタバレレビュー・内容・結末

風と共に去りぬ(1939年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます


戦争は不幸を招く。終われば戦った理由も分からなくなる。


作品の長さから、ちゃんと最初から最後まで観たことがなかった。

今の時代、上記のアシュレーのセリフが全てだと思った。



スカーレットは確かに強い女だけど
涙も流すし、弱音も吐くし、叶わない恋を追い続ける。
それでも、
メラニーの子を取り上げ、戦禍の中タラへ戻り、会社を大きくし、家族を守り…

全ての言動が正しいとは思えないけど
絶望の中でも前を向き続ける彼女が本当に大好き。

前編最後の
かつての煌びやかな家は失われ、母も失い、食べる物もない状況で
朝焼の中、
「2度と飢えに苦しまないことを誓います。」と決意したシーンがめちゃくちゃかっこよかった。


スカーレットの義姉であるメラニーは
どこまでも優しくて、本当に聖母のよう。
私も彼女のような女性(ひと)になりたいと思うけど、
実生活でこんなに優しい人がいたら、たぶん嫌っちゃうな。って思いながら見ていた。(誰からも好かれるタイプってなんか苦手…。)
でも、後編で銃声を聞きつけて刀を持ってくるところや、ポケットを確認しようと言ったり、なによりスカーレットだけに汚れ仕事をさせなかったのがすごく良かった。
嫌っちゃわない!大好きになる!(単純)


スカーレットとレット、メラニーとアシュレー
それぞれのカップルの対比が面白く、切ない。

アシュレーの優しさは
一見相手を思っているようで、自分を守っているだけだし、残酷だな。って思った。

スカーレットとレットは、お互いが素直になれないゆえのすれ違いで辛すぎる…。

みんな、もっと素直になろう!
(まぁ、私も素直になるの苦手だけど)

スカーレットみたいに強くはないけど
自己中心的だったり、長女としての立ち回りだったり、幻を愛し続けていたり、
自分との共通点が多くて、勝手に親近感を感じてる。

正直、観る前は絶対自分には刺さらないだろうな。って思ってたけど
めっちゃ好きだわ。この作品を一番にあげる人の気持ちが分かる。

人生なんて突然なことばかりだけど
「明日には明日の新しい風が吹くわ」精神で頑張って生きたい。
まき

まき