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クレージーのぶちゃむくれ大発見のmitakosamaのレビュー・感想・評価

2.9
全体的には面白いけど、なんか設定が活かしきれてない印象があるなぁ。

バーのマネージャー植木・コンピューター会社社員ハナ・プログラマー谷が、殺されていたホステスにコンピューターを埋め込み蘇らせ、タレントとして売り込む話。この粗筋だけ見ると無茶苦茶な話だな。

最新型コンピューターの販売のためバーで接待を続けるハナ。バーのツケが溜まるが接待費が下りない。何事もコンピューターが決めて、人が従う理不尽さ。
そしたらコンピューターの受注はライバル会社に取られてしまった。

50年前にしてコンピューターの活躍を風刺した内容。当時のメチャクチャデカいコンピューターが凄い。大きさは数倍でも、今のパソコンの何分の一の機能だろうか。

でもコンピューターが人に取って変わる時代に、負けてたまるかと人の力で逆転する話ではない。だからぶっちゃけコンピューターに仕事を奪われるという前フリはあまり効いてないなぁ。

ホステスを蘇らせた脳外科医役の石橋エータロー、コンピューター操作に嫌気がさし刑事を辞め探偵になった役の犬塚、探偵助手の元コソドロ役の桜井、谷の後輩プログラマーで何故か易者役の安田。
彼らも加えクレイジーフルメンバーで元ホステスを売り出す。

元ホステスを殺したのが先のコンピューターのライバル会社だったとわかる。汚職事件がかかわり殺し屋が襲ってくる。

場所を熱海後楽園ホテルに移しクレイジーメンバーと殺し屋の追いかけっこ。当時は遊園地が隣接されてたんだね。熱海もまだ寂れてなかったんだなぁ。
で、遊園地の回ってる観覧車に犬塚宏がガンガンよじ登るのだが、これがスゲぇぇぇ!!!今じゃ絶対撮影許可が下りないよ。犬塚宏も無茶な撮影が多いよなぁ。

ラストは大銀座パレードにクレイジーメンバー総出演。今の銀座柳まつりよね?でも夜だったんだね。

やはり来るべきコンピューター社会に対する前フリに対し、肯定も否定も出ない終わり方はモヤモヤする。コンピューターに対する占い師という安田伸の立ち位置ももっと活かせたらなぁとも思うし。盛り込まれた設定が回収しきれなかったのは残念。
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