継母や姉たちから毎日いじめられながらも、いつか幸せになれると信じて過ごすシンデレラ。
ある日、王子の結婚相手を探すため舞踏会が開かれる。
着飾った姉たちを見送り、一人残されたシンデレラは悲しみに暮れていた。
そんな彼女の前に魔法使いが現れ、シンデレラを輝くばかりの美しい姿に変身させる。
数多ある「シンデレラ物」の中でも出色の出来栄えの1976年制作のイギリス製実写ミュージカル映画。
ペロー原作の『サンドリヨン』をベースに、舞台となった時代の背景をそこかしらに散りばめ、とても見応えのあるストーリーになっています。
本作は王子様のほうが主役っぽい。
階級社会イギリスで作られたものだからでしょうか、階級制度がいろいろなところに出てきます。
かなりミュージカルとして長編で、脇役の皆様の唄や踊りのシーンも満載。
美しい歌声、楽しい踊り、豪華な衣装、ユーモア溢れるセリフ…。
耳に心地よい旋律は、流石シャーマン兄弟の作品と思わずにはいられません。
とにかく音楽が素晴らしく、残念ながら今はもうお目にかかれない、この時代ならではの豪華なミュージカル作品です。
歌もダンスも、もちろん物語も、本当に本当に素晴らしく、最後のカーテンコールまで飽きさせない映画です。
本当の舞台のように、カーテンコールがあるのがいいですね。
王子もそこそこ格好良いし、シンデレラもかなり可愛いのだけど、私は魔法使いさんがおちゃめで結構好き。
ディズニーの実写版『シンデレラ』で、高評価をあげている「王子との出会いのシーン」や「父王との確執」なども、ちゃんと織りこまれています。
見所は、魔法使い出現の変身前から、舞踏会の帰り道のマジックスペルシーンと歌、音楽。
ファンタジックでダイナミックです。
だけどジャケットがちょっといただけないかな。
とにかくセンスのかけらも無い(特にシンデレラの髪型)。