カレーをたべるしばいぬ

テケテケのカレーをたべるしばいぬのレビュー・感想・評価

テケテケ(2009年製作の映画)
3.2

思いがけず!良い映画でした。

やっぱ白石監督の撮り方はイイな~
終始ザラついた画面とか、仰望のアングルとか、奥行きがあって好き。

■最初の犠牲シーンが良い!怖い!
晩御飯時の家庭から漏れ聞こえる穏やかな声・生活音が対比として非常に効果を発揮している。犠牲者の目線や血しぶきの映し方もちゃんと怖くてグッときてしまう。

■無理に怖がらせるくらいなら笑わせてやれの姿勢
テケテケの迫り方はアクション映画さながらなのに、足音は気の抜けたスリッパみたいなペタペタ音。停車している車の後方から迫るテケテケを終始映し続けてしまうとか、シュールな笑いが多くて好みです。怖がらせることに必死でないというか、作り手側もこの作品を楽しんでいる感覚が伝わってくるような…。
飽きがこないとは言えませんが、他のジャンプスケア一辺倒映画よりはずっと楽しい作品だと思えます。

■当時勢いバリバリのAKB
大島優子の演技もなんかイイ感じ。上手くない?
ポスクレは何か取って付けたような印象だけど、どうして入れたのかな。当時のファンが主人公の扱いに騒いだのかな。

■ガラケーだぁ
高度なGPS機能を搭載したマップが無いからこその恐怖とか、そういうのいいよね。

■総評
Jホラーとしての基本を踏まえつつ、緊張と緩和が本格的で素晴らしい。怖さと笑いが喧嘩せず共存していて見やすい。2も観ます。

■蛇足
・テケテケってムラサキババアみたいな設定あったっけ?
・教授の解像度が低い。コーヒーに文句を言うような教授は自分でマシンを持っている。