おはぎのえいが

雨に唄えばのおはぎのえいがのレビュー・感想・評価

雨に唄えば(1952年製作の映画)
4.5
名作を遅れ遅れ鑑賞。
自分の好きな映画ジャンルではない、ミュージカルはどうしても後回しにしてしまう自分がいるが、ウォンカ工場の勢いで、避けては通れない名作の雨に唄えばを鑑賞した。

とはいえ、何が名作かも分からぬまま挑んだ103分。体感的には長く感じたが、全く退屈しなかったし、始終ミュージカル部分では笑顔になれるそんな映画だった。

特に映画史に残る名シーンと言われている
ジーンケリーが雨の中歌って踊る場面は、やはり心を奪われる。自分も雨の日に傘を刺さずに出てみようと思うほどだ。

今の時代の撮影と比べると、やはり1950年代の作品ともあり、圧倒的にカット数が少ない。ましてや、あの様な激しいタップダンスなどを行っているのにだ。
撮影秘話的なところを調べてみると、あの撮影で足から血を流したものも痛そうだ。それくらい過酷な撮影とのことだが、その細かい努力が観客を魅了したのだろう。

また、時代背景がわかって面白い。
サイレント映画からトーキーへ移行する端境期が描かれている。その時の苦渋さなどが映像に反映されており、特にリナがトーキーについて行けない(演技以外の実力が劣っている)要素をオチのネタにするところも最高だ。