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雨に唄えばのhollyのレビュー・感想・評価

雨に唄えば(1952年製作の映画)
5.0
所謂“ハリウッドミュージカル黄金期“と呼ばれる時代の作品はほとんど鑑賞しましたが、これは何度観ても傑作だなと思います。

正直この時代のミュージカル映画は粗製濫造っぷりが凄まじく、中身が薄すぎたり、とりあえず人気俳優と有名曲を詰め込んでみたり、セットだけ無駄に豪華だったり…っていう作品が沢山あるのが事実。(もちろん中には素晴らしい作品もありますが…)
でも、この作品はストーリーに、歌に、ダンスに、すべてがテンポ良くコンパクトにまとまっていて完成度が極めて高い!
ジーン・ケリーとスタンリー・ドーネンによって、緻密に計算されてるんだろうと思います。

1952年公開ですが60年以上経った現在でも純粋に楽しめるので、観ていてまったく飽きません。

どのシーンも好きなのですが、個人的なお気に入りはドナルド・オコナーのナンバー“Make' Em laugh”
日本語訳では「笑わせろ」という超シンプルな題名にされている歌ですが、オコナーさんの超人的な身体能力と全力すぎる勢いに思わず本当に笑ってしまうのがすごい!

この他にもミュージカルナンバーがたくさんあって、本当に楽しいです♡

ちなみに、メインの3人が明るく歌う“Good Morning”、終盤に入るダンスシーン”Broadway Melody”、あまりにも有名なジーン・ケリーの“Singin' in The Rain"などは、MGMの旧で既に使用されているナンバーですが、見事に蘇らせていて魅力的に仕上がってます。

明るい気持ちになれる1本。
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