Moomin

Little Birds リトル バーズ -イラク 戦火の家族たち-のMoominのレビュー・感想・評価

4.5
元々映画の制作意欲はなく、ジャーナリストである綿井さんがイラクのサダム・フセイン政権の終わり頃撮った素材を鑑みて映画にしたいと言ったとか言わないとか… そんな情報を聞き 自分の将来作りたい作品と似ていた為鑑賞

まず初めに「血」とか小さな子どもの傷、怪我そういったものに耐性が無い人は本当にきついかもしれない そして耐性があると思ってる人でもこの現実の映像は凄まじい
しかしこれが教科書にも乗らない史実であり、テレビでも放映することのできない事実である なので見るべき価値のある作品、映像であることは間違いない

物語はサダム・フセイン政権が終わる頃、2000年初期のイラクのバグダッド陥落前から後までをカメラに収めている
サダム・フセインからイラクを守る為に行ったアメリカの護衛の名の元のイラク空爆は民間人をも含む死傷者を出した 綿井さんはそこにカメラを主に向け、バグダッド陥落後のアメリカ兵が戦車で乗り込んで来る所までもカメラに収めている そしてアメリカのブッシュを支持した日本人、又綿井さん自身も然りだ
「お前らは何でアメリカを支持した」
「お前らも同罪だ」と投げかけられる
情報でしか知らない歴史の真実を垣間見ると同時に 戦争の醜さ、当事者意識の薄すぎる日本人の立場まで考えさせられる

映画的なストーリー性やキャラクター性は物足りなさや不確定差が垣間見えるも、映像の持つ力、捉えた決定的な瞬間はドキュメンタリー映画でこそ力強さを感じる

演出的なことは再度記述と…
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