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月光仮面 幽霊党の逆襲のうにたべたいのレビュー・感想・評価

月光仮面 幽霊党の逆襲(1959年製作の映画)
3.7
劇場版・月光仮面 5作目。
今回の敵は戦時中に行方不明となった心霊術を扱う"竹林賢法"なる男が率いる組織・幽霊党です。

嵐の夜に、地質学者の鈴木博士が何者かに殺され、助手の藤田も行方不明となった。
博士の残したメモから大岡という山師の電話番号を突き止めるが、大岡は博士との接触を否定する。
そんな折、行方不明の藤田が突然戻ってくる。
ただ、彼の意識は虚ろで、腕には「幽霊党」という文字が記されていた。
心理学者の力を頼ることにした祝探偵は、藤田に強い心霊術がかけられていることを知り、これほど強い術を使えるのは、行方不明となった竹林賢法以外に無いと考える、という展開。

"幽霊党"という名前の割に幽霊的なところは無く、過去作同様、悪の秘密組織の企みを月光仮面が打ち破る展開となります。
話のフォーマット的には"どくろ仮面編"や"バラダイ王国編"と変わらないですが、本作は過去の作品に比べると没個性で特徴が薄いです。
『悪の組織が目的のため博士を攫い、達成寸前で月光仮面に阻まれ、めでたしめでたし』というだけの流れになっていて、"幽霊党"という特徴的な名前も、"竹林賢法"という特殊な力を持つ設定も生かせていなかったのが残念です。

内容は可もなく不可もなくという感じでした。
五郎八とカボ子の活躍するシーンがあって (と言っても結局、役に立たず終わるのですが) そこだけが印象的です。
ラストで幽霊党の首領のマスクを剥ぎ取り、"竹林賢法"の素顔を暴くのですが、そこで意外な正体が判明します。
ただ、正直なところ、後でググって、ああこの人だったのねとなりました。
印象が薄くて記憶に残っていなかったですね。
動機も不明で、最後のこのどんでん返しは、いるのだろうかと思いました。