よつゆ

うなぎのよつゆのレビュー・感想・評価

うなぎ(1997年製作の映画)
3.8
全然今村昌平に詳しい訳ではないけど、やっぱり冒頭から“らしいな”と思った。
そんな冒頭は本作のポスターからは考えられないようなもので、いい意味で裏切られた。
そしてその数年後から物語はまた始まる。

女性との付き合いに疲れた主人公が、一人の女性と出会い少しずつ変わってゆく。
内容自体はこれで遜色ないとは思うが、思っている以上に重く、色々起こりすぎる。
そしてそう都合よくもいかない。
しかし主人公の変化、成長はしっかりと描かれ、重くはあるが、その分とても良いドラマがある。

さりとて色々突っかかる部分もある。
そもそも主人公は随分狂ってる。
後半でそれが分かる要素がちらほら出てくるが、そう考えるとやっぱりこいつはおかしな奴だと思ってしまう。
そしてヒロイン。
ある意味本作の諸悪の根源だ。
彼女がいたから主人公は成長できたものの、変な男に引っかかって、主人公やら田舎の人たちを巻き込んだのだから少々トラブルメーカーだ。
問題を色々持ち込んできて大変。

最後もちょっと主人公が可哀想だったな。
よつゆ

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