映画は遠い過去のはなし

薔薇の葬列の映画は遠い過去のはなしのレビュー・感想・評価

薔薇の葬列(1969年製作の映画)
3.2
◎オイディプス神話と60年代東京新宿のアングラな世界を融合。

◎時系列のシャッフルとめくるめく映像のコラージュ。
本物のゲイにインタビューやマリファナ体験談等のドキュメンタリーを間に挟んだり、練られた伏線に脈絡のないカット割り。淀川長治のお馴染みの芸が挿入されたりと、音楽も含めて押し寄せる情報の洪水に頭の整理が追いつかない。
それでいてストーリーが破綻せずにしっかりと成立している。

◎この時代にして、ゲイカルチャーをフィーチャーし、アバンギャルドで実験的で遊び心も感じられた正にATGならではの衝撃作だった。
こんな作品二度と作れないんじゃないかな。