lazuli

薔薇の葬列のlazuliのレビュー・感想・評価

薔薇の葬列(1969年製作の映画)
3.9
なんだか危険でアナーキーな、隠されているものを見た感じでみぞみぞしました。

まだ少年だったからこそのピーターの儚さ、美しさ、妖艶さが際立っていてよかった。
みていてどこか落ち着かない早回しだったり、ゲイと男との危うい関係性。若さというものへの嫉妬、ゲイの寿命は短いのか。いや、女とも大差ないか。やっぱり三十代の女と二十代の女じゃ、二十代の女をとる人が大多数だ。でもそんな二十代の女は三十代になり、四十になる。この終わらない連鎖。でも私が一番美しく気高いと感じるのはそんな年齢を気にしない女性だと思う。そんな思考は呪いだと、逃げ恥のゆりちゃんもいっていたしね。

なんだかみんなで悪いことをしているような感覚。気持ち悪くて不気味で、そんな不快なものからしか生まれない美しさやエロさが際立っていて、アンダルシアの犬っぽい演出もよかったし。

でも一番怖かったのはゲイのスッピンだろうか。
lazuli

lazuli