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二十日鼠と人間のcookieのネタバレレビュー・内容・結末

二十日鼠と人間(1992年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

大恐慌時代のカリフォルニアが舞台🇺🇸
頭が切れるジョージと知恵遅れのレニーは季節労働のバディ。
レニーが何かしでかすに違いないのが分かるので、不安な気持ちで見続けた。

先が見えない二人のただの夢物語だったものが、すぐ手の届く所にまで!✨
老人だけでなく、あの黒人も一緒に計画に加われたら...と勝手に期待を膨らませてしまっていただけに、ラストが悲しすぎた💧
どう考えても、ああする以外なかったのがとても辛い😥

荷物は農場に置いたまま、労働の象徴のようなカウボーイハットもレニーを探す途中で落としたままで(レニーも帽子を現場に落としていた)、その後のジョージのことも気になる終わり方だった。

レニーさえいなければもっと上手くいくと思うこともあったジョージ。
レニーが本当の自分を見せられ、夢も語れる唯一の存在だったことを、思い知ったことだろう。

原題は「Of Mice And Men」
(ハツカネズミも人間も複数形)
スコットランドの作家ロバート・バーンズの詩「To a Mouse(二十日鼠へ)」が由来。
死の意味や恐怖も知らずただ純粋に生きられるハツカネズミをレニー、それを慈しみ悲しみも知る人間としてジョージが描かれていると感じたが、古き良きアメリカから消費文明に変わっていく中で人間愛の精神を喪失してしまっているカーリーから見れば、ジョージもハツカネズミに過ぎないのかもしれない🐀

冒頭から続く不穏な空気、貧困・差別・弱肉強食の中にあって、🐕を抱えていると見せかけたところは、私もレニーと一緒に笑った唯一微笑ましいシーン。

願わくば「ギルバート・グレイプ」を見たあとのような気持ちになりたかった。
「共生」を心から願う✨

もっとスコアを上げたいところだが、彼らと似た境遇の人が一筋の希望も持てないラスト(だからこそ深く心に残るのだろうが)が残酷な分、マイナスに。

ジョージ役が監督だったことに、エンドロールで驚き!😲
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