切ない。。
閉館を迎え、最終日となった映画館。
受付の女性は、想いを寄せる映写技師に桃饅頭?を半分渡そうと、意を決して映写室を訪ねます。しかし、あいにく彼はいません。
とりあえず桃饅頭をその映写室に残して、女性は受付に戻ります。
しばらくして彼女が再び映写室を訪れると、桃饅頭はそのまま手付かずで置かれていました。
彼女は、じっとその饅頭を何分間も見つめたまま、微動だにしません。
そしてふっと思い立ったように、その饅頭を回収して受付に戻ってしまいます。
その数分間の彼女の長い逡巡が、、切ない。
最後の閉館準備を終えた彼女は、その饅頭を受付に残して映画館を後にするわけですが、帰り際にやっと彼女の饅頭に気付いた映写技師は、急いで彼女を追い掛けます。
そんな彼の姿を物陰からこっそり見届けて、彼女は、ゆっくりとゆっくりと、帰路につきます。
彼女は、足が不自由です。
もう、見て下さいとしか言いようがありません。
切ないです。