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裏窓のHKのレビュー・感想・評価

裏窓(1954年製作の映画)
4.0
グレイス・ケリー登場場面は迫る彼女にドキドキするが、ここでスチュアートと観客はイコり、この映画の巧妙さが浮き彫りになる。つまり、自分の問題(結婚)から目を背けてスチュアートは外の世界を覗き見し、図らずもそこでパートナーの重要さを知るという構成は映画とその観客そのものであり、映画から人生を知って生きられる、僕らをこれは描いていると言える。人は、他人と比較して自分を知るのだ。『鳥』(63)の鳥が襲うことがそうだったように、ラストのカメラのフラッシュによる攻撃は現実に基づいている、ことはヒッチコック作品を語る際に忘れられがちなことのひとつ。
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