みーちゃん

裏窓のみーちゃんのレビュー・感想・評価

裏窓(1954年製作の映画)
4.5
久々に観たいと思ったのは、グレース・ケリーを見たくなったから。

大好きな「刑事コロンボ」に少しだけ登場する偉大な衣裳デザイナーのイーディス・ヘッドを見て(#14:偶像のレクイエムに本人役で出演)、彼女が衣裳を手掛けた本作を思い出したのだ。

リザを演じるグレース・ケリーの個性や体型を活かしながら各シークエンスと呼応して、着ている人の魅力を最大限に引き出す6つの装いに改めて感動した。

① 初登場シーンを鮮やかに記憶させるのは、顔の美しさを際立たせるミニマムな黒トップスと、ボリュームのあるフルレングスのチュールスカート。対照的なアイテムだから、その間を取り持つ刺繍を施したのが流石。白のグローブも重要。デリバリーした豪華なディナーにぴったり。

② 翌日はその流れを汲みながらも雰囲気が変わる、三連パールとリトルブラックドレス。肩部分の上品なシースルーが素敵。アクセや小物次第で幅広くアレンジできそう。

③ その翌日は全く違う印象の、綺麗な薄グリーンのセットアップ。ジャケットを脱いだ時のセクシー&エレガンスの極みは言うまでもないけれど、さり気なさに驚くのは小物使い。他の色味は足さず、インナーと同色異素材の白ベルトを合わせるセンス。そしてパンプスはシンプルに黒。感服!
(④この日のナイトドレスにも、うっとり)

⑤ 大胆に柵を乗り越えちゃう日は、軽やかなノースリーブの花柄ワンピ。この上級者の甘辛コーデは私達の永遠の憧れ。望遠レンズ越しの弾ける笑顔に心を奪われる。

⑥ 事件が解決し、やっと取り戻した穏やかな時間。でも彼がうたた寝している間に二人の進展について密かに次の作戦を立てたい休日は、ロールアップのデニム。足元は勿論ローファーね♡もう最高〜!!!

※若い頃はノーマークだったミス・ロンリーも沁みた。