クロスケ

裏窓のクロスケのレビュー・感想・評価

裏窓(1954年製作の映画)
4.3
【再鑑賞】
向かいのアパートを一方向から見た平面的な画面は、サムネイルのように並んだ窓が動画サイトのトップ画面を思わせます。
仕事中の事故で脚を骨折した主人公は、日がな毎日、車椅子に座ったままお気に入りの動画を視聴するように、四角い窓の中の人々の行動を眺めています。

そんな各々の毎日を過ごす人々の中のある人物に、殺人という物騒な疑惑が持ち上がります。

主人公が双眼鏡や望遠レンズを取り付けたカメラで覗くことで、画像の細部が拡大され、物語に奥行きと立体感が生まれると、俄然スリリングな展開を見せていきます。

ヒッチコックのヴィジュアル感覚は、何処か冷徹な監視者のような客観性があり、特にサスペンスやスリラーといったジャンルにその特性が強く現出されるように感じます。
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