のりまき

モーリスののりまきのレビュー・感想・評価

モーリス(1987年製作の映画)
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日本でも昔っから大人気のこの作品。さもありなん、見事に「恋」を活写しているんだもの。相手に触りたくて、至近距離にいたくて、なのに周囲も相手も許してくれない。クライブがあんなに逃げ回らなけりゃモーリスだって追っかけ回さなかったかもしれないなあ。でも逃げられると恋しくなっちゃうんだよね。
後半の展開は「ただ1人を一生思うべき!」という考えからしたら忌むべきかもしれないけれど、恋の化身と言うべきアプローチぶりには絆されるよね。一途な者勝ちでしょ。
モーリスの揺らぎが本作の見所なんだけど、ラストで相手の思惑を推察した時の歓喜の表情。そのままドトーのエンドへなだれ込み勝者だったはずの男を一瞬にして敗者へと逆転させる。ああ、恋はいいねえ。
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