(14/100)
劇場公開版のモノクロ版を鑑賞。
主人公の寡黙さがハードボイルドというよりは、まさしく”そこにいない男”という周囲から無視される男の哀愁に繋がっていてよい。無垢な幻想を男に漂わせながらも世俗的な若い娘を演じたスカーレット・ヨハンソンも、嫌な感じを出しながらもどこか憎めない妻を演じるフランシス・マクドーマンドも流石と感じた。
俳優陣の演技がとてもよいだけに、モノローグで物語を進めるのは説明的過ぎてあんまり好みではなかった。
不気味だけどどこか笑える登場人物たちの織りなす不穏な空気感やシルエットを活かしたカメラショットなどがモノクロだと際立っていてマッチしていた。カラーだとだいぶ印象も変わりそうな感じがする。