さすらい農場

ドラキュラのさすらい農場のレビュー・感想・評価

ドラキュラ(1992年製作の映画)
5.0
ー グロテスクな純愛 ー
それまでの定番イメージ(🧛🏻‍♂️←こんなやつ)を破壊し、ブラム・ストーカー原作(1897年刊行)の設定を忠実に再現しつつ[愛とケガレ]の新解釈で描かれた王道傑作。
愛とは汚れていく事でもある。
[愛]は[呪い]となり
[穢れ]は[救済]される
ドラキュラ伯爵の苦悩は現代にも通じるテーマのはずだが、ゲイリー・オールドマンの怪奇的ビジュアルの怖さにより共感度は絶望的に低い(この孤独感がまた良い)

石岡瑛子さんの斬新な衣装は、ある意味映画の主役。(この衣装がまた怖いという人もいました。流石のアートワーク。)
コッポラ監督の映画愛に満ちたこだわりはCGだけに頼らず敢えて古典的な撮影手法を駆使した[映画遺産]的な価値を感じます。

映画公開から約30年にもなるんですね。初見は地元の単館劇場。本作は、今は無き素敵な劇場の思い出でもあります。

今後も本作を超えるドラキュラ映画は出ないと思ってますが何か問題でも?🧐
映画のラストに対して[あれってハッピーエンド?]と、当時よく聞かれましたが、それ以外の何に見えるのか不思議でした。
クライマックスが駆け込むような展開だったから?

それもこれも何もかも 今は昔…😌