『Catch me if you can』
捕まえてみれば?といった挑発するようなタイトルから始まる。
1968年NYにあるブロンクスヴィルという街に、レオナルド・ディカプリオ演じるフランクという少年が暮らしていた。
彼は16歳という思春期ながらも、家族の愛を目一杯受け素直な青年に成長。
彼は仲の良い自分の両親を尊敬し、自分も将来そんな家庭を築きたいと考えていた。
しかし、そんな日々に突如として終わりが訪れる。父親の事業が失敗してしまったのだ。
それを機に、フランクの家族は困窮した生活を余儀なくされ、そのことがきっかけか、母親は不倫。
のちに離婚に発展。
ついこの間まで仲の良かった両親が離婚する姿を見たフランクは、金さえあればと感じた。
金さえあれば、今までの幸せな日々が続いていたはずだったと考えたのだ。
それからというものの、フランクは金に強い執着を見せるようになる。
母親か父親、どちらと一緒に住むか決めろと迫られたフランクは、耐えきれなくなって16歳で家出。そして、マンハッタンへと渡った。
金に飢えるフランクが目をつけたのは、確固たるステータスを持つパイロットだった。
フランクは高校の新聞記者を装いパイロットに近づくと、パイロットの仕事の実態について詳細に聞き出した。
そして、パイロットの制服を手に入れたフランクは、その情報を元にパイロットと身分を偽って生活を始めたのだ。
そして、その一方でフランクは小切手の偽造を始める。
不思議なことに、パイロットという身分でその小切手を使うと、誰も怪しむことなくそれを使えるのだった。パイロットとして世界中を旅しながら、小切手で稼いだ金でフランクは優雅な生活を送っていた。しかし、偽造小切手が世の中に出回っていることに気づき、とうとうFBIが捜査を開始した。
FBI捜査員のカールは、必死の捜査の末、とうとうハリウッドでフランクを追い詰めるのだった。
しかし、機転の利くフランクは、うまくその場を切り抜ける。
FBIから逃げ出したことに有頂天になるフランクだったが、一方で彼は言い知れぬ孤独感に襲われていた。
パイロットという自分の身分に近づいてくる人物は多くいるものの、それは本当の彼ではないからである。
そして皮肉なことに、本当のフランクの姿を知っているのは、彼を追いかけ続けるカールだけだった。
追われる身と追う身、本来決してわかり合うことのないはずの二人であったが、フランクは何故かカールに対して奇妙な感情を抱くようになる。
そして、とあるクリスマスの夜、フランクは思い切ってカールに電話をかけるのだった。
思わぬ電話の相手に驚くカールだったが、フランクが誰かに構って欲しい、まだただの子供であることを看破する。
そして、それからというものの、クリスマスだけのフランクとカールの秘密の電話は、毎年の恒例となる。
そして、ある年、フランクの運命を大きく変える出来事が起こる。
ブレンダという看護師の女性に恋に落ちたのだ。
ブレンダに近づくために小児科医になりすましたフランクだったが、彼女の父親が検事であると知ると、次は弁護士に早変わりする。
そして、見事父親に気に入られ、ブレンダとの婚約を認めてもらうのであった。フランクは自身の幼少期の出来事から、自分こそは幸せな家庭を築いてみせる、と固く決意していた。
しかし、カールはこの何年間、フランクを逮捕することを諦めていなかった。
彼は家出した子供達のリストの中から、とうとうフランクを突き止めたのだった。
そうして、婚約パーティーの当日、FBIが会場に乗り込んできた。フランクはブレンダに再度愛を伝え、空港で落ち合おうと言い残して慌てて窓から去っていった。
そして、少し時間を置いてから彼は空港へと向かう。
しかし、ブレンダの近くには大量の捜査員たちが待ち受けていた。
その場からなんとか逃げ切ったフランクであったが、後日、フランスでとうとう逮捕されてしまう。12年の禁錮刑を言い渡されたが、それに待ったをかけたのは、フランクと長年追いつ追われつを繰り返していたカールだった。
カールはフランクの小切手偽造の腕やそのほか詐欺の技術を買い、FBIの協力者として抜擢したのだ。
それからというものの、フランクは偽造防止が施された小切手を作り出すなど、現在も多大な貢献を残す。
そして、フランクとカールは仲良くなる。
まるで 犬猿の仲のようだ。