Witchkill

プーさんと大あらしのWitchkillのレビュー・感想・評価

プーさんと大あらし(1968年製作の映画)
5.0
ウォルフガングライザーマン監督期の言わずと知れた最高傑作。原作挿絵の雰囲気とライザーマンの得意ワザ、ラフで豊かなタッチが高次元で融合した英国の気品漂う大名作です。
ちょっとだけルーニー、だけど優しくて楽しい世界設定で押し切るかと思いきや、しっかり中盤にダンボ以来最凶サイケシーンでベンシャープスティーン期をオマージュ、それまでのディズニー作品の総括的側面も。ハチミツはドラッグのメタファーなの?

スターリングホロウェイのコミカルで優しい声の日本語吹き替えは牛山茂版が一番近いと思ってます。だって今の声アホ丸出しじゃん…。

恒例の冒頭の開く本の演出もこれが最後(「魔法にかけられて」は除く)。本の中というメタ構造をポップに仕上げて、ティガーを助けてあげます。ここ最高に好き。

次作ビアンカで後の第二次黄金期の礎を築くも、ライザーマンをはじめとしたナインオールドメンの引退で、ディズニーは作画崩壊頻発の暗黒時代へ…。
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