たむ

宇宙怪獣ガメラのたむのレビュー・感想・評価

宇宙怪獣ガメラ(1980年製作の映画)
1.7
昭和ガメラシリーズ最後の第八作です。
ですが…これはヤバい…あらゆる意味で。
一本の映画として、というより映画と言っていいのか?とすら思ってしまう超奇怪な映画です。
まず、スターデストロイヤーそっくりの宇宙船が『スター・ウォーズ』と全く同じファーストシーンから始まります。
このスターデストロイヤーまがいの宇宙船が、地球を征服しようと、ギャオスなど怪獣を送り込むのですが、夢?マルチバース?いやアーカイブ映像です。
ガメラと怪獣が戦うシーンは、これまでのアーカイブ映像の総集編で展開します。
それは一旦良いとして、想像を絶するのが、それ以外のドラマシーンの面白みのなさと、謎のコラボです…。
こち亀、宇宙戦艦ヤマト、銀河鉄道999が登場するのですが、物語的な必然性が全くないのです…。
宇宙人が善人と悪人がいるわけですが、これがなかなかしんどいです。
ガメラシリーズの番外編といえば良いのでしょうか?
大映倒産後、アーカイブ映像で再編集、そこに新録で謎のコラボを連発する奇怪な映画です。

昭和ガメラシリーズ全作を鑑賞しましたが、最初の三作が飛び抜けていた印象です。
科学的な知識や知的好奇心を子供映画の中で展開していくのですが、時に説明過多になってしまった面が多々あります。
ただそのアプローチは平成ガメラへのヒントとなり、傑作が誕生したとも言えると思いますね。
たむ

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