『燃ゆる女の肖像』のセリーヌ・シアマ監督の長編2作目。
ベルリン国際映画祭テディ賞審査員特別賞受賞。
自然の中でめいいっぱいに遊ぶ子供たちの姿には煌めきがいっぱい。
子供の場合、その姿はきっと演技だけではないように。
どちらともまだ意識がない時の
出会いとそれを紡いでいく未来が見えるような物語。
最後には希望のような、胸が締め付けられるような、やはりどちらともつかない感情に満たされる。
なのにそこには清々しさが残る不思議な作品。
妹がこれまたものすごく可愛くて、しかも色っぽくてびっくり。
だいたいこんな感じの子は上の子の手を煩わせそうなものだけれど
色々と察したり機転も利くめちゃくちゃ良い子でハートを鷲掴み😍
美容師かデザイナーかなりたいものにならせてあげたい(笑)
ちなみに特典にポストカードが付いてきたのだけれど、切手を貼るところがサッカーボールのイラストになっていて、これまたキュンとした⚽
全部そうなのかな?
出だしが感想からなのは
全く前知識がないのなら、そのまま飛び込んでしまった方が良いかもしれないから。
その場合は回れ右してあらすじも読まずにGo⭐
なので以下前情報注意⚠️
“トムボーイ”とは
ボーイッシュとかおてんば娘みたいな意味。
ちなみにタイではもっと直接的に
「男装をしている女性」のことを指すらしい。
田舎に引っ越してきて、ちょっとした勘違いを機に、男の子のように振る舞い、ミカエルと名乗ったロール。
夏休み。そう一夏の冒険でもある。
無邪気さゆえの行動が発展していく。
でも出逢った女の子との初々しい関係は戸惑いよりも、すごく嬉しそうに私には見えた。
引っ越してきて、はじめてその住宅地の子供たちと遊ぶ真実か挑戦かのゲーム。
つまりはこれなのかもしれないと後から感嘆する。
母親の行動は正しいとも思うし、残酷とも思う。
その後、ロールがどんな人生を歩むかはわからないけれど、
この時はきっと事無きを得たのだと思う。
しかしそれがハッピーエンドなのかはわからない。
でもその不完全さや未成熟さこそがこの作品の大切な部分。
タイトルクレジットが青字から赤字へ、
そして交互に色が付けられるのも素敵。
彼女を途中まで男の子だと思っていたというレビューをいくつか見かけたので
そういう驚きもあったらいいかもしれないと思い、あらすじを冒頭に書くのはやめておきました。
2021レビュー#182
2021鑑賞No.400/劇場鑑賞#82
溜まった劇場鑑賞分残すところあと一つ(たぶん)のところで、やっと映画館に行ってきました☺
せっかくなら全部吐き出してからと思ったけど、そうはいかない(笑)