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トムボーイの42のレビュー・感想・評価

トムボーイ(2011年製作の映画)
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ちょっとだけ口角が上がるロール。観終わってからしばらく経ってるけど、まだ「『Tomboy』よかったな…」って思い返してる。
途中ハラハラしてどうか傷つきませんようにって思いながら観てた。複雑で「どうして?」と嘆いたり苛立ったりしたけど、感情の動かし方が自然だった。全部知ってる痛みだ。繊細に丁寧に描かれている。痛みも怖さも迷いも希望も。

ジャンヌとロールがすごく大人びていて逆に心が痛くなった。誰よりもロールの味方になってそばにいてくれるジャンヌ。母が厳しくしなきゃいけない分、ジャンヌが寄り添っていてとてもいい関係だった。ちゃんと家族の役割をそれぞれが担っている。

ロール本人の悩みや痛みを全て感じ取ることはできないからもしロールに会ったときなんて言ったらいいんだろうって考えていたけど、そういうとき変に取り繕わずにありのままの自分で隣に座って話し合える人間でいたい。

2011年?!最近だと思ってたのに10年以上前だ。すご。10年以上前にセリーヌ・シアマはこれを作ってたんだ…すご…
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