うにたべたい

仮面ライダー 8人ライダーVS銀河王のうにたべたいのレビュー・感想・評価

3.5
1979年放映開始の仮面ライダー(スカイライダー)の劇場版。
Xライダー劇場版以来のオリジナル作品です。
スカイライダーは当初、第一期仮面ライダーをベースにした、新しい"仮面ライダー"の物語を構想していましたが、視聴率は徐々に低迷します。
テコ入れとして、新たな9番目の仮面ライダー『仮面ライダーV9』の企画が上がり、本劇場版は当初そのお披露目を兼ねていました。
ですが、初代からストロンガーまでの仮面ライダーの客演などテコ入れを行った結果、視聴率が上昇したため、V9の企画は見送られ、スカイライダーのみの劇場版となりました。

放映時期としては、初代幹部のジェネラルモンスターが倒れ、魔神提督がネオショッカー幹部に着任、多面作戦などを展開する企みに、世界に散らばっていた仮面ライダーたちが応援に駆けつけてくるころとなります。
キャラクターのぼやけていた筑波洋も、長身でイケメンの爽やかなお兄さんという感じが出てきたころですね。
映画上映開始から少し後に、スカイライダーはパワーアップして、カラーリングが明るくなります。
本作登場のスカイライダーは特訓後の姿で、新しい姿の紹介を兼ねる形になりました。

タイトルの通り、宇宙から飛来した機械生命体・銀河王と、地球の8人ライダーが戦う内容です。
銀河王は、未知のエネルギー・Σエネルギーを狙って宇宙ステーションを襲ったが、その設計図はコリー犬の頭脳に書き込まれ、地球へ送られる。
その宇宙ステーションにはネオショッカーのアリコマンドも潜んでいて、ネオショッカーと銀河王は手を組み、都心へミサイル発射を計画する。
その企みを知ったスカイライダーは、富士山麓にあるネオショッカーの要塞へ向かう、という展開です。
舞台が宇宙なのは、宇宙のライダー・V9の名残ですね。

本作オリジナルの怪人がジャガーバン、アルマジーク、サドニタスと3体に加えて、怪人二世部隊という再生怪人が11体も登場します。
二世部隊にはジェネラルモンスターの正体であるヤモリジンも混ざってますが、過去の劇場版ライダー同様、各怪人の個性は剥奪されていて、ライダーたちと乱闘してバッタバッタと倒されていきます。
また、仮面ライダーも8人登場しますが、変身前の姿の出演はなく、声もキャラクターも別なのが残念でした。
「俺に任せろ!」と野太い声で叫ぶアマゾンライダーが出てきます。
劇場公開時はアマゾンとか古い作品だったのだろうけど、もう少し過去作品を大事にして欲しかったなと思います。

主役だけあってスカイライダーはかっこよかったです。
また、爆破の規模がすごかった。それまでの仮面ライダー劇場版とは違う、ちゃんとした特撮映画の爆破でした。
迫力満点で、初代から見ていると、時代の流れによって特撮技術も向上したんだろうなと思います。