明石です

226の明石ですのレビュー・感想・評価

226(1989年製作の映画)
4.0
有名な二二六事件の顛末を題材に描かれる、「昭和維新」を目指した男達の物語。ふむふむ、、昭和維新!と自分たちでは言っているものの、結局は「事変」に終わってしまったことが悲しい。彼らなりに国を憂い、テンノウのためだと信じたことを実行していただけに余計にね。「我々の行動が正しかったことは、必ずや、歴史が証明するであろう!」という終盤の台詞が胸に刺さる。成功すれば「革命(本作でいえば”維新”)」だけど、失敗すれば「大量殺人」でしかない。翻って言えば、成功してもいないものを、革命だ革命だと叫ぶのはいかなる意味においても間違っている、と本作を見て思った。生徒がいなければ教師ではないし、読者がいなければ作家ではないように、国家を転覆できなければ革命(本作でいえば維新)も何もない。
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