HidekiIshimoto

白昼の通り魔のHidekiIshimotoのレビュー・感想・評価

白昼の通り魔(1966年製作の映画)
4.0
一番トンガってる頃の大島渚と大島組キャスト勢揃いで、隅から隅までトンガってる。観返すと必ず別の物語レイヤーが見えてくる大島映画。なんかすげかった…の記憶しかなかったこの作品も、2度目に観れば性と政治2つのレイヤーを行き来してるのが分かる。そう思うとセンメリもコリーダも同じ二重レイヤーでどちらからも観れるようにできている。個と全体、欲望と思想のレイヤーとも言えるけど、何にしろトンガった組み合わせ。大島渚の特異性とはたぶんその辺なんだろう。3度観ればさらに別のレイヤーが見えてくる気もして全部観返したい衝動に駆られるけど、観たい映画ありすぎて困る。今回の大島渚特集上映は一般料金たったの¥520。けど俺も含むじじばば率高くて若者ほとんどいないのが世代断絶をくっきり表しているようで、けど誘ってくれたのはその数少ない若者だったりで、お得な物悲しい恵まれた映画体験だった。