しゆ

セブン・イヤーズ・イン・チベットのしゆのレビュー・感想・評価

3.7
これが実話だっていうんだから凄い。登山家ハインリヒ・ハラーのチベットでの7年間(+聖地にたどり着くまでの登山、捕虜としての収監・脱獄も込みの盛りだくさん)をブラッド・ピットが演じる。
荒涼とした大地を進み続ける序盤は絵的にもはっきり言って退屈だったけど、仕立て屋の女の子からは展開に波が出てきて、14歳のダライ・ラマに出会ってからは面白くなった。中国からの侵略など現代にも通ずる壮大な社会的問題も含みながら等身大の人間ドラマも情緒を感じられて、顔を合わせずにダライ・ラマからの餞別を息子に渡す〜エンドロール〜登山の最後の流れはじわじわと余韻に浸れた。
尺は126分と平均的な時間だけど、舞台が入れ替わるのとゆったりした雰囲気で全体的に長く感じた。でも鑑賞後にどこを削ったらいいかを一旦考えても特に思い当たらないので意味のある長さだといえる。
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