Yurari

つぐないのYurariのネタバレレビュー・内容・結末

つぐない(2007年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

つぐない・・・
過去の罪をつぐなう事は叶わなかった。しかし、現実とは異なる結果を小説にする事で、二人は少しは報われたのかもしれない。

ブライオニーは相当辛かっただろう。彼女がした事は完全に間違った事だったが、同じ立場に置かれたら彼女のような行動をとってしまうかもしれない。
美しい姉とパッとしない自分との比較、自分が恋する男性は姉に惹かれていることが分かった時の喪失感、図書館での決定的場面を目撃してしまった時の嫌悪感・・・。
ブライオニーは本能的に、二人を引き離したい、と思ったのではないか。

ダンケルクのシーンも印象的。ワンカットで撮影された浜辺のシーンは、故郷に帰れるという希望や喜びよりも、混沌とした明日はどうなるか分からない的な破茶滅茶さを感じた。馬の射殺シーン(実際は倒れただけで死んでいない)にはびっくりした。

また、この映画は音楽も良い。ドビュッシーのメロディも、シーンとよく合っていた。
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