ツクヨミ

バイオハザード II アポカリプスのツクヨミのレビュー・感想・評価

1.8
ゾンビものとして世界観拡張と無双系に振り切った続編。
地下施設騒動の後病院で目覚めたアリスは、ラクーンシティに飛び出すが…
前作"バイオハザード"がポール・W・S・アンダーソン監督の手を離れて跳びたった本作は、シリーズ続編としてなかなか楽しい作品だった。
まず今作は"ジュラシック・パーク"の続編"ロストワールド"のような世界観拡張系続編であるのが好みだ。前作が地下施設という小さな箱庭だったのが、外の世界へ飛び出していく開放感がある意味爽快。ゾンビ映画としては凡庸かもしれないが、いろんな場所で繰り広げられる惨劇は見ていて楽しい。
そして今作はカット割激しすぎ、ワンシーンマルチショットな編集が炸裂。特にオープニングのエクストリームぶつ切り感は早すぎてめちゃくちゃで理解不能。そこにラクーンシティの人間模様クロスカッティングがプラスされてなかなかにわかりにくいのが逆にいい感じ。
また今作からのバイオハザードシリーズが、無双系ヒーローもののようなテイストが主に設定されている。ピンチの人々を助けるように襲来するアリスのヒーロー性、ゾンビ兵士と化したかつての仲間とスーパーパワーを覚醒させたアリスの悲しくも映える対立構図などエンタメ度が上がってきているのは否めない。しかし続編としてなかなか好みだったのは間違いないかもしれない作品だった。
ツクヨミ

ツクヨミ