極黒の女子中学生

街の中の地獄の極黒の女子中学生のレビュー・感想・評価

街の中の地獄(1959年製作の映画)
4.0
自ら進んで監獄への出戻りを繰り返している姉御肌な女囚(アンナ・マニャーニ)が監獄内ですら孤独を感じはじめるネオリアリズモ。街にでても孤独であり、監獄に戻っても孤独という逃げ場のないオチにも絶望。子供を溺死させた女囚が、水に浮かぶ洋服を見て発狂するところが怖すぎる…

出所するジュリエッタ・マシーナが監獄に出戻らないようにクリスティナ・ガイオーニが塩を送り「振り向くな」と釘を刺すが、マニャーニの一喝であっさり振り返るところで笑った。姉御肌でもなんでもなく、ただの孤独な女性というのが徐々にわかっていくのが良い。

最初は夜型だったがマシーナが入所してから朝方になってしまい、そこから歯車が狂い出したのだろうか。やはり人と関わりすぎると碌なことがない