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街の中の地獄のkossのレビュー・感想・評価

街の中の地獄(1959年製作の映画)
3.5
ネオリアリズモの系譜を継ぐ女性映画。現在の眼から見ると典型的な囚人の映画で、更生しようとしてもできない、出所後に再び入所を繰り返す。現在も変わらない状況。その状況を女囚にフォーカスし、アンナ・マニャーニとジュリエッタ・マシーナの二大女優で見せる。だが、二大女優は意外にも良くない。マニャーニはいつもの憂いや感情の爆発はないし、マシーナの入所直後の怯えと娼婦となっての再入所の照れ隠しの誇らしげな態度は過剰すぎる。フェリーニやロッセリーニには及ばない監督の演出の力量が明確に現れてしまった。
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