しゅう

にごりえのしゅうのレビュー・感想・評価

にごりえ(1953年製作の映画)
3.9
樋口一葉の短編3本を選んだオムニバス形式の映画。
フランス映画「舞踏会の手帖」を観た時も思ったが、オムニバスというのは普遍的な魅力があるのであろう。
「十三夜」「大つごもり」は元のストーリーの面白さが魅力となっているが、主人公を演じた丹阿弥谷津子、久我美子も印象に残る好演。
トリを飾る「にごりえ」はやはり一番の出来で、酌婦役の淡島千景は勿論のこと、脇を固める山村聰、宮口精二、杉村春子等の豪華キャストが適役好演。
特に布団屋源七を演じた宮口のダメ男ぶりがとても良く、彼を叱責する妻役の杉村春子との丁々発止のぶつかり合いが素晴らしい。
今井監督の演出も達者そのもの安心して観られる。
しゅう

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