こう

ペーパー・ムーンのこうのネタバレレビュー・内容・結末

ペーパー・ムーン(1973年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

偽物か本物か。

終始テンポが良く無駄がない。
9歳の子供が煙草をバンバン吸うわ運転もするわ今の時代じゃ考えられない演出。聖書のセールスや禁酒法、時代背景が色濃く出ていて面白い。
クラシックカーがアニメの様にうねりながら走っているのが最高。

「ペーパー・ムーン」

『紙で作った張りぼての月。 昔、米国ではこの紙の月の上に座って記念写真を撮ることが流行。そこから転じてペーパームーンは"偽物"や"はかないもの"という意味"を持つ様になった』

アディの仕草がやけに大人びているのは母親の影響だろうか。かと思えばガニ股で『トトロ』のメイちゃんみたいに階段を駆け降りる子供らしさに安心する。無愛想でボーイッシュな服装をしていながら「坊ちゃん」と言われることに腹を立てるところも可愛い。

「まだ200ドルの貸しがあるわ」

素直になれないアディの精一杯のSOS。本当の父親かどうかは重要じゃない。最後は血の繋がりがある親戚よりもアゴが似ているだけのモーゼを選んだ。

ブレーキの効かないトラックに飛び乗るラストも良かった。

作中のペーパームーンの写真はアディがひとりだったけど、メイン画ではふたりになっているところが素敵。デザインも好き。

エンドロールで縦に並ぶオニールの名前を見て驚いた。本当に親子だったとは。ふたりの息がぴったりだったのも納得。



ーーーーーーーーーーーーーーー

今日は満月が綺麗だったから月に因んだ作品を。『ムーンライズ・キングダム』と同様、実際の月は関係なかった。月の満月には何を観ようか。
こう

こう