みどな

フィラデルフィアのみどなのネタバレレビュー・内容・結末

フィラデルフィア(1993年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

ドラマ。

エイズとゲイにまつわる「偏見」の話。
とてもシンプルな「題材」である。
しかし、それに対してとても「メッセージ」が込められている映画だ。

冒頭では、アンディ(トム・ハンクス)が優秀な弁護士で
彼のいる「職場」は嘘と疑心に満ちた場所であると、
必要以上に狭い画から説明される。
なぜ病院を映すのか、なぜ家族が映るのか。
少しの疑問を残し、物語が展開していく。

「HIV感染者」という問題だけかと思いきや
アンディは「ゲイ」という社会的弱者の立ち位置におり、
その「偏見」と戦う話と、重い。

映画の中に「オペラ」を引用し、「命のあり方」について語るシーンが印象的だった。
死を悲観するのではなく、世界を作る一部となる。
それは神にしか成し得ない技なのだが、あなたが生きるこの世界を守り、作れることが誇りだと歌う。
アンディもそれ(=偏見のない自由な世界を作る土台)に
なりたかったのかと。
みどな

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