まろ

ギルバート・グレイプのまろのレビュー・感想・評価

ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)
4.4
簡単に言うことを聞いてくれず思い通りにならない事ばかりのアーニーの世話は、見ているこっちが歯がゆさや苛立ちを感じてしまう所もあったが、それをすべて受け止めるギルバートの深い兄弟愛に感動した。だからこそアーニーを殴ってしまったことへの罪の意識が美しかった。ベッキーはギルバートもアーニーもギルバートのアーニーへの愛も全て受けいれてくれる存在だった。母親に対する愛も尊敬も見れる描写も多かった。あの家こそが母親の全てだった。母親の死、家ごとの火葬で家族各々を拘束していた何かが無くなったように思える。自分の大切なものを周りから醜いと言われることは辛い。その矢を全部自分で受け止めて大切なものを守りたいと思う。けれどその時に自分に大きな負担や苦労がのしかかっている。強くあることは辛いことだと思った。
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