おりひめ

ギルバート・グレイプのおりひめのネタバレレビュー・内容・結末

ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

物語 8点
配役 10点
演出 8点
映像 7点
音楽 10点
---合計43点---

父親が自殺して以降病んでしまった母親と知的障害の弟を抱え、家に縛られ閉塞感を抱きつつも、家族思いで優しいが故に逃れられないギルバート。ベッキーに出逢い世界が広がるが、簡単に彼女の手を取ることも出来ない。そんな彼の葛藤を、説明的な台詞を一切使わず、役者達の繊細な表情や台詞感の無い言葉で淡々と描く。
平坦な物語ではあるが、アメリカの田舎町に暮らす一人の青年の日常を丁寧に描き出していた。
終盤、ママの遺体ごと焼いちゃうのはマズイのでは!?と思ったが、彼女にとっては最高の弔いなのかもしれない。また、ギルバートを解放するためにも必要な儀式だったのだろう。まあ、日本の法律なら間違いなくアウトだが……。
そしてギルバートはアーニーを連れて、愛するベッキーと旅立つ。アーニーに手を焼きながらも、彼が弟を深く愛している事は終始感じられたのでこのラストは納得。彼等の行く先が幸多い物であらんことを祈る。
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