まちゃん

大魔神のまちゃんのレビュー・感想・評価

大魔神(1966年製作の映画)
3.9
戦国時代、丹波国には土着信仰があった。山奥には封印される魔神の伝説。魔神はしばしば封印を破ろうと地響きを起こす。人々は祭りをして怒りを鎮める。そんな祭りの夜に大事件が起こった。善政を敷き領民に慕われていた領主・花房忠清が家老・大館左馬之助の謀反により討ち取られたのだ。忠臣・小源太は忠清の遺児・忠文、小笹を連れて落ち延びた。それから十年、左馬之助の圧政の下で領民達は苦しい生活を強いられていた。一方、魔神の封印された山奥では成長した忠文達がお家再興を目指していたのだった…。大映を代表する特撮シリーズとして有名な大魔神。しかし、あらすじを読めば分かる通りかなりしっかりとした時代劇だ。善悪が明確に示されたプログラムピクチャーとしての時代劇。撮影所全盛期の大映の力を感じさせて一見の価値がある。舞台背景を戦国時代にした事は特撮にも影響を与えている。周囲の建物の大きさに合わせて大魔神の大きさを4.5mに設定した事により巨大怪獣ものとは違ったリアリティの魅力を獲得した。破壊されるセットの精巧さには目を見張った。大魔神のデザインも素晴らしく特撮を代表するキャラクターになったのも納得だった。
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