寅さんととらやの人たちとのアメリカ人への気持ちの対比があって興味深い。
寅さんは言う。「黒船が浦賀の沖へ来て徳川三百年天下太平の夢が破られて以来!日本人はずーっと不幸せなんだぞ!こっちが頼み込んだんじゃないんだ。向こうからいきなり来たんだ勝手に。大きな大砲でズドーンと脅かして、無理やり仲良くしようってんだ、そんなバカな話があるか?」
ところがとらやの人たちときたら、まるで戦争終わった途端にマッカーサー様ありがとうございますと手のひら返した庶民のごとく振る舞う。
マイケルに道ならぬ告白をされショックを受けているさくらに寅さんは言う。「アメリカ人はよ、お互いの気持ちを察するっていうのは苦手なんだ。ハッキリ口に出して言わなきゃ納得しないんだ。オレたちみたいに、想いを胸に秘めてスッと立ちさる…そんな芸当はとてもできやしないんだ。だから、な、勘弁してやれよ。」
なんだか自分の中の日本人の良さを再確認できたみたいでとても良い気持ちになった。山田監督のアメリカ人への思いが垣間見れた気がする。
メモ:じゃがたらお春、蝶々夫人