ちよつとシリアスなジムキャリーを見たくて鑑賞。
舞台は1951年、「赤狩り」の頃のハリウッド。
脚本家のピーターは共産党員との疑いをかけられ、全てを失う。
自暴自棄となつたピーターは事故で見知らぬ街に流れ着く。
そこで記憶が失われた彼をルークと呼ぶ人々は彼を英雄視して.....。
議会で証言する件は、「真実の瞬間」(ロバートデニーロ 主演)に似ている。
民主主義国家であるはずのアメリカで赤狩りの全体主義的な手法、底浅さなどを表現する。
ピーターはもはやルークではないと知った街の人々が再び彼を受け入れるあたりは感涙。
また、ピーターをルークと信じた老人とともに再建した映画館で「巴里のアメリカ人」と出てくるので、同時代とわかる。
「赤狩り」という言葉は既に死語になつているのか、興行的には失敗した模様であるが、好きなタイプの映画。
偶然なのか、総選挙が近くなり「敵の出方論」という聴き慣れない言葉も最近聞こえてくる。