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山の郵便配達のBOBのレビュー・感想・評価

山の郵便配達(1999年製作の映画)
4.3
1980年代の中国湖南省の山岳地帯を舞台にした、郵便配達員の家族ドラマ。

長年郵便配達を勤めてきた父が引退し、引き継ぎとして息子の初仕事に同行する。

「父親を背負えれば一人前」

こんなに感動した映画は久しぶりだ。主人公の年齢が自分と近いこともあり、途中からずっと涙が止まらなかった。

真摯に仕事と向き合ってきた勤勉な父親。留守が多い父親に対して、距離を感じてきた息子。郵便配達という仕事を通して、父親は息子の成長を実感し、息子は父親の偉大さに気付き、尊敬し、その精神を受け継いでいく。言葉にすると安っぽくなってしまうが、どのシーンも自分の心を掴んで離さなかった。

息を呑むほど美しい山岳地帯の風景。そこでの生活は厳しくもあるが、人々の優しさ、温かさで溢れていた。人間の原点に帰った気がした。

"次男坊"の犬に、オスカーをあげたい。

「外に出た者は家を想う余裕がないが、家にいる者は外の家族を心配する」

「道は足で歩け。楽をしようと思ってもいい事はない。」

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