思いを届ける
1999年 中国作品
1980年代初頭
中国湖南省の山間地帯
郵便配達を長年勤め上げた父
後継ぎとなる息子
父にとっての最後の旅
息子にとっての初めての旅
山を越え
谷を越え
いい道も
悪い道も
ただただ自分自身の足で歩く
人びとの思いを届けるために
五婆さん
トン族の娘…
旅先で合う人びとも
手紙を通じたやりとりも
どれも魅力的だった
記憶の中からよみがえってくる
人生の旅路
昔、背負った息子に
背負われる父が印象的だった
息子からの母への思い
父からの妻への思い
紙飛行機にのせた思いは
どこへ飛んでいったんだろう
免許皆伝
父から息子へ伝えられた奥義も
味わい深かったけれど
実際、一番すごかったのは
“次男坊”(犬)だったような気がする
と、いうことは
彼(次男坊)を躾けた“父”が
やっぱりすごいのだ