かりっと焼いた林檎と柑橘系果物

怪獣大決戦 ヤンガリーのかりっと焼いた林檎と柑橘系果物のレビュー・感想・評価

怪獣大決戦 ヤンガリー(2000年製作の映画)
4.0
韓国とアメリカが合作して制作した
怪獣特撮映画で1967年「大怪獣ヨンガリ」のリメイク作品。

原点のヨンガリの古風でスタンダードな怪獣然としたものとは違い、どっしりと装甲を身に纏った守護神の様なデザインになっています。
ヨンガリの怪獣的デザインも良いですが
ヤンガリーの神秘さを感じさせるデザインも良いと思います。

ストーリーはヤンガリーが化石として発掘され、謎の怪現象が巻き起こり宇宙から宇宙船が攻めてきて(⁉︎)ヤンガリーが復活し暴れ回るというもの。
かなり展開が渋滞していて
目が回りそうですが意外にも
ギャグ?シーンが多くクスッと笑える場面もあるので思ったほど見難さは感じませんでした。

日本のゴジラやガメラ
アメリカのジュラシックパーク等に対抗してかそれらの作品を思わせるシーンもあり
怪獣映画好きは楽しめると思います。

韓国とアメリカの作品ですが
韓国要素は皆無でアメリカの要素が強く、出演俳優の方々もアジア系の方は殆どいません。
韓国らしさやお国柄を期待すると
肩透かしをくらいます(笑)


ヤンガリーは全編フルCGで制作されており、日本の着ぐるみの怪獣とは全く違う雰囲気を持っています。

当時としては良く出来た映像だったのかもしれませんが今となってはややチープさを感じるのは否めません…
ですが、特撮シーンはなかなかの出来で
CGの怪獣が実写の建物を破壊するシーンはかなり迫力があり見応えはあります。
ミニチュアセットの出来も見事!

軍隊の描写も凝っていて
ステルス爆撃機やF-16等の実在する機体等からTフォースなる兵士達が
背中に飛行ユニットを背負って飛行して
戦う等特撮映画らしい塩梅で描かれていて
楽しませてくれます(笑)
(市街地でバンバンとミサイルを撃ち殆どかわされて建物を破壊してしまうシーン等…w)

中盤まで完全に人間の敵だった
ヤンガリーが急に人間の味方になって
第二の怪獣サソリゲスと戦う事になり
人間たちがさっきまで死闘を繰り広げていたヤンガリーを割とあっさり信じていたりいろいろとびっくりさせられますw
(兵隊の仲間とか建物とかやられまくってるのに…)

ヤンガリーが倒されずに
島へ運ばれるラストは個人的に好きです。
他の怪獣映画ではいつも怪獣は倒されてしまう哀しいラストが多かったので
怪獣が好きな人にはありがたい展開でした(笑)

エンディング曲はまさかのバンドの特撮で
大槻ケンヂ氏の歌声が聞けるのも
嬉しいポイントです。


CG表現やお話の展開等
突っ込みどころは満載ですが
良い見どころも沢山あり
怪獣映画好きな人は楽しめる作品だと
思います。

ヤンガリー‼︎ヤンガリー‼︎